〜気付くと いつも〜 「ここ、までか」 俺の人生に悔いはない たとえ、俺の命がもうすぐ尽きるであろう、今も。 だが、 「こいつまで、巻き込んでしまった、か」 俺のそばで倒れる桜庭には 悪いことをしてしまったかと思う。 俺を選ばなければ、ここで死ぬこともなかった。 女としての幸せは与えてやることもできずに。 「だが、俺は」 お前の存在にどれほど救われたかわからない。 近藤さんを失った時も、いつもそばにいた、お前に。 「すまんな、お前を幸せにしてやれなくて」 胸に銃弾をうけていて、ほとんど苦しまずに死んだであろう、桜庭のもう動かない頬に触れて 俺も目を閉じる。 最後の言葉を… 心に、留めたまま。 ---------------------------------------------------------- 土方さんの命日記念。土方さん視点です。 高杉沙月様の「掌中の珠」でフリー配布されていたのを頂きました。 こちらは土方さんの視点で鈴花さんへの想いが語られています。 先に亡くなってしまった鈴花さんへの言葉が凄く切ないです…!感動です! 高杉沙月様ありがとうございました!
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