-想い-




元気で明るい子ども達の笑顔を見ていると、

私も元気が出てくるよ。


そして、がんばらなければと思う気持ちも。


剣で身を立てている新撰組の隊士であり、

まして、総長という立場の私がこんなことを言うべきではないことはわかっている。


土方君が聞いたら怒るだろう。



だが、私はやはり武力でこれから先を進んでいくべきではないと考えている。

この子たちを、彼らを見ているとその気持ちは強くなるばかりだ。



こんなにも一生懸命に生きている彼らの努力や毎日を、剣はいとも簡単に奪ってしまうから…。

何より尊い大切なもの、こんなにも簡単に失われていい筈はないんだ…。



だから私は剣を封印し、別の道で進んでいきたい。

これから先、誰より立派に生きてくれるであろう彼らを信じて。

私の力が少しでも彼らの役に立つように。



彼らの未来、歩むべき道が、光あるものであることを願って…。






山南敬助





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2007.07.14